2008年12月30日火曜日

恋する西洋美術史



恋する西洋美術史


面白い :☆☆☆☆☆
感動した:☆☆☆
役に立つ:☆☆☆☆
薦めたい:☆☆☆☆




なんかむっちりした裸の人がウネウネしてるし、
印象派より昔の西洋美術はよくわからん!という方、
是非これをおすすめします。

そんな「裸ウネウネ系」の西洋絵画(彫刻もあるけど)を、
「恋愛」という切り口で読み解いた一冊です。
章が進むにつれ、
「これ、電車の中で読んでていいんかな」というような、
中学生くらいならドキドキしちゃう内容もあり。

絵画の中のキューピットが目隠ししてる意味、
知らなかったなあ…
1枚の絵の中に描かれた事物すべてに寓意が込められていたり
西洋美術って理屈っぽいなあ、とも思います。

もっと図版が大きくて、しかもカラーなら
楽しさ倍増なんでしょうが、
それよりも、
絵画にさほど興味のない人でも手に取りやすい価格で
出したことに意味があるんでしょうね。

2008年12月27日土曜日

女装する女



女装する女

面白い :☆☆☆☆☆
感動した:☆☆☆
役に立つ:☆☆
薦めたい:☆☆☆☆




目次をパラパラーっと立ち読みして、
「あぁこれ、私のことやん」
と、即買いしました。

・仕事の時は「女度」押さえてるからたまには「女装」したい
・着付けとお茶を習い、ドレスアップは「和服」
・こじんまりした居酒屋とそこに来るおじさんが好き
・出産を機に生活のエコ度急上昇
・自己流だけどヨガ
・子供をダシに、アウトドア遊び
・母親とは持ちつ持たれつ

…自分に当てはまらないのは「スピリチュアルな女」くらい。
現代の日本女性の実態をあらわにする
筆者の切り口の鋭さに、
感心すると同時に嫉妬すら感じました。

何と言ってもタイトルになっている「女装する女」の章が、
筆者の勢いがあって最高です。

2008年12月17日水曜日

奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録



奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録


面白い :☆☆☆☆☆
感動した:☆☆☆☆☆
役に立つ:☆☆☆
薦めたい:☆☆☆☆☆


まず、リンゴがこんなにも農薬を必要とする果物だ、
ということに驚きました。
他の果樹や野菜が比較的無農薬栽培しやすいのに比べ、
私たちが普通に食べているリンゴは、他の作物以上に
自然から離れたものなんですね。

「害虫を駆除する、病原菌を殺す」という考えから離れ、
リンゴ以外の生物(虫や雑草)も、リンゴと共に生かす、
生態系としてバランスの取れた状態にする、
という発想の転換により、
リンゴの木は筆者が食べて涙するほどの美味しい実を
つけるようになったそうです。

ただ、そこへ辿り着くまでの木村さんの道のり、
もう「ワークライフバランス」なんてあったもんじゃありません。

家族に対して貧しい暮らしを強いていることに
罪悪感を持った木村さんが弱音を吐いたとき、
普段はおとなしい娘さんが色をなして怒った、
というエピソードが、印象的でした。

木村さんのリンゴ、食べてみたいなあ…
(この本読んだ人はみんなそう思ってるだろうな)

日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で

面白い :☆☆☆☆
感動した:☆☆☆
役に立つ:☆☆☆
薦めたい:☆☆☆☆



日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で








著者の「日本語」に対する危機感は、しっかりと伝わりました。
「日本語の乱れ」なんてのは、メディアでも頻繁に取り上げられますが、
他の言語(主に英語)と日本語の相対的な力関係、というのは
何となくは気づいても、深く考えることはこれまでありませんでした。

3〜5章あたりはとても面白く、
しかし6章以降は少し読み辛く感じました。
6章以降の内容が、5章まで読んだ時点でおおよそ
予測できるからかもしれません。

この本と「悩む力」(姜尚中)を読んだせいで、
来年は漱石をもう一度読み直そうか、という気分になっています。

…それにしても、今の中学校、週3しか国語の時間がないって
本当ですか??(7章より)
我が子を将来公立中に入れてよいものか、不安になりました。

2008年12月5日金曜日

予想どおりに不合理—行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」

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感動した:☆☆☆
役に立つ:☆☆☆☆
薦めたい:☆☆☆☆☆



予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」


著者が(主に)学生たちに対して行った数々のユニークな実験、

たとえば…
 ・バスケットボールのチケット当選者と落選者では
  そのチケットに何ドルの価値があると考えるかに
  どれだけの差があるか

 ・「15セントのトリュフ又は1セントのキスチョコ」
  「14セントのトリュフ又は無料のキスチョコ」
  トリュフとキスチョコの選ばれる割合に
  どれだけ差が出るか

といった実験例が豊富に示されます。

その実験結果に見られる人間の不合理性は、想像以上でした。
(アメリカでも名だたる大学の学生が被験者なのに!です)

そんな不合理な行動も、これら実験結果から系統的に
予測できるというのがユニークで、
かつ実生活にも役立つものだと思われます。
読み物としても十分に面白いです。